教育

子どもにも分かりやすい性教育の絵本~身を守る方法を教える~

子どもが性被害にあうニュースを見ると本当に心が痛みます。

小さいうちは子どもだけで出かけることは無いので、目を離さず手を放さずに、親が守ることができるかもしれません。それでもほんの少しの隙を狙ってくる加害者がいるのが現状です。
また、少しずつ大きくなると1人で出かけたり、お友達と遊ぶようになり、親が四六時中守ることはできません。

子どもを性被害から守るために幼少期からできることのひとつは性教育です。

「性教育」と聞くと「ちょっとまだ早いんじゃないか…」「そのうち自然と分かるようになるでしょ…」と思うかもしれません。

でも性教育は「赤ちゃんができる仕組みを教えること」だけではありません。
年齢にあった内容があり「自分のからだを大事にすること」「人に見せたり触らせてはいけない場所」を教えることも性教育のひとつです。

プライベートゾーンを教える

プライベートゾーンとは「他人に見せても触らせてもいけない自分のからだの大切な場所」です。
プライベートゾーンを見ようとしたり触ろうとしたりする人がいたら、はっきり「いや」と意思表示をすること、必ず信頼できる大人に伝えることを教えます。

加害者は「知らないおじさん」ではなく知人、親戚など顔見知りが多い事、また男児が被害にあうことも珍しくない事を知っておくことも重要です。

「からだの大切な場所」を理解することで、子どもが悪気なくお友達のプライベートゾーンを触ったり、いやな思いをさせてしまうことも避けられますね。

これから紹介する絵本ではわかりやすくプライベートゾーンのことを教えてくれます。

子どもにおすすめの性教育の絵本

小さい子に改まって教えるのはなかなか難しいですよね。

子ども用の性教育の絵本では、親しみやすいイラストと分かりやすい文章で大事なことを教えることができます。
そういった絵本を他の絵本と一緒に本棚に入れておくと、自然に読んで「こういう時はどうしたらいいと思う?」と話し合うことができます。

我が家では、3歳と5歳の娘と一緒に幼児用の性教育の絵本を読んでみました。
読みやすく、教えやすいと感じた2冊をご紹介します。

「いいタッチわるいタッチ だいじょうぶの絵本」

安藤由紀/復刊ドットコム

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この絵本ではみんなでプールに行くところから始まり、プライベートゾーン」とは”水着で隠れるところと口”と教えてくれます。

また、「叩くこと、つねること」などの暴力も同じように悪いタッチのひとつとして書かれているので、してはいけないことのひとつとして教えやすいと思います。

絶版後、リクエストが多い本を復刊させる「復刊ドットコム」から出版されていて、需要の多い絵本であることが分かります。

「わたしのはなし」

山本直英・和歌山静子/童心社

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自分のからだは自分だけのものであり、とても大事であることを伝えてくれる絵本で、被害にあいそうになった時にするべき対応が書かれています。

その中でも病気になったときや、怪我をしたときにお医者さんに見せること、手当てのために親が触ることなどは大丈夫だということも教えてくれます。

子どもたちの反応

特に子どもには何も言わず、絵本棚に入れておきましたが、すぐに見つけて「読んで!」と持ってきました。

2人ともとても真剣に聞いていて、知らない人が体を触ろうとしたり、車に乗せようとするページで「どうしたらいいと思う?」と聞くと「ダメって言う!!」と声を合わせて答えてくれました。

毎日寝る前に1冊絵本を読むのが日課ですが、その後も度々この絵本を自分たちで選んで持ってきてはしっかり聴いています。

どんなタッチがよくないのか具体的に理解でき、自分の心がおかしいと思ったら、例え知っている人でもイヤだと言ってもいいことを分かりやすく伝えられました。

他にも色々な絵本があるので、子どもの年齢や性格に合わせて選んでみるといいですね。

保護者で意見を共有する

母親と父親、また同居の祖父母など保護者同士の考えを統一することも重要です。

子どもに聞かれたときに保護者が同じ答えができるよう、絵本を準備したときにまず保護者が読んで話し合うといいかもしれません。

例えば、子どもにプライベートゾーンについて教えた後、家族から愛情表現として、おしりなどを触られたら子どもはどう思うでしょうか。

子どもの混乱を防ぐためにも、保護者の一貫した行動は必要です。

性被害の多さを知る

もしかすると男性は意外に感じるかもしれませんが、ほとんどの女性が大人になるまでに何らかの性犯罪の被害を受けています

私は34歳の女性ですが、学生時代、痴漢や売春を持ち掛けられることは周りでは日常のできごとでした。

ツイッターで未成年での性被害の経験をアンケートしたら、10万人以上の回答があり、約8割が被害を受けているという結果が出たこともあります。(詳細)

さらに警察庁の統計によると、警察が把握しているだけで2019年は被害児童数1,715人、そのうち未就学児が約30%です。

こういった現実はとても残念で、子どものこれからを考えると不安になりますが、小さい頃から自分の身を守る方法を教えることが重要だと実感します。

みんなが今日からできること

現在、子どもがいない大人にもできることがあります。

それは、少し周りを注意して見ることです。性被害に限らず困っている人を少し気遣う、声をかけるだけでもいいんです。

性暴力を容認するような話に乗らない、嫌だということを表す。

周りが見ている、容認されていない空気があるだけでも抑制になります。
これは子ども対してだけでなく、すべての犯罪に対して言えることですね。

大勢の、少しの意識で数年先を今より住みやすい社会に変えられるのではないでしょうか。